霧原めいです。
今回は、役に立つかもしれない、実用的な内容を書いてみました。
誰かのお役に立てたら、うれしいな。
この記事は、お葬式の忙しさを生き延び、お葬式の費用を圧縮するためのライフハックについて、個人の意見を書き連ねたものです。
色々あって、人付き合いが殆どない家庭で育ちましたので、葬儀に行くことも、そういう話を聞くことも、なかなかありませんでした。
私の知り合いに、喪主側を経験している人はあまり居ませんでしたし、それが聞けるくらいの関係性は、ありませんでした。
段取りは葬儀屋さんがやってくれますが、お金のことは自分で考えるしかありません。
何回か経験すると、コストを圧縮できる部分が何となく見えてくるかもしれません。
でも、初見ではわかりませんから、言われるまま、お金を払ってしまいそうになります。
だから、そういった誰かの役に立つよう、
私が経験したことについて、記録を記しておきます。
基本的に、お金に余裕がない人向け、の記事です。
お金があれば、オプションをつけたり、行政書士さんを雇ったりして、全部任せてしまえば、良いです。
身体が、資本です。
・お葬式をする意味
葬儀は、その人のためにやることでもありますが、生きている人の為にやるという意義が大きいと思っています。
最後の顔を見て、別れを実感し、気持ちを切り替えるためのもの。
喪主側には、それに加え、別の意味を持っています。そういったことを聞いてはいましたが、実際に体験するとその意味がよくわかります。
誰かが無くなったあとは、かなり忙しいです。頼る人がいない状況だと、身体を壊すくらい、忙しいです。
斎場の方がテキパキと段取りしてくれますが、それでも、やることが沢山あります。
人間関係的な部分も絡むので、やることリスト通りに動くだけでも結構キツいです。
けれど、忙しく動きまわることで、そのショックを軽減できます。
悲しんでいる暇は、ありません。
特に通夜のときなどは、これからの手続き、お金のこと、来てくれた人への対応等で、泣いている暇などありません。
一息ついて、葬儀のときに、ふと、気持ちが戻ってくる感じですが、それでも、やることがあるときは、そっちに気は向きません。
初七日まで終わって、家に帰った後、疲れと「何だか良く分からない、言葉にできない感覚」が一気に来ます。それは、単純な悲しさとか、喪失感ではありません。
やることはそれからもしばらく続きますが、とりあえず、一息つけます。
その頃には、最初のショックは、ほとんど無くなっています。
個人的まとめ
・そうする必要が無い限り、お葬式の費用は、圧縮した方が良いです。
ケチっても、高いです。
それを非難するような人は、自分が喪主になった経験がないか、恵まれた環境にあるだけの人なので、無視して良いです。
喪主には、喪主の人生があります。生きていく必要が、あります。
それに、葬儀のあとも、結構お金がかかります。
法要の費用、家の処分、財産の管理、法的手続き。
納骨、お墓、永代供養。
場合によっては、行政書士や、弁護士費用。
介護等が絡む場合、それに纏わる費用もシャレになりません。
実際の所、資金がいくらでも出せる環境でない限り、葬儀は一番ケチらなければならないところです。
実利を考えなくては、資金がショートして、生活が困窮します。
これからを生きることの方が、大切です。
だから、経験している人は、だいたい良いケチり方を教えてくれるし、率先して、「安いのにしとけ」と言ってくれる人もいます。そういう方が居てくれると、ありがたいです。
そういう方のことを、大切にしてください。
・しばらくは忙しさのコンボが続きます。
葬式、親戚とのやりとり、残った家族のケア、n回忌、役所の手続き、納骨。ハメ技のように、コンボが続いていきます。
イレギュラーな一撃を喰らうことも、あります。
フィジカルが一番大事です。メンタルは、最初を乗り切れば、たぶん大丈夫。
・率先して動いていると、助けてくれる人もいる。
けれど、きっと、自分で動き続けなければ、助けてくれません。
喪主が動く姿が、鏡となります。
そういうとき、助けてくれる人を、大切にしましょう。
・葬儀にかかる費用(一例)
それぞれの地域、宗派、斎場にもよるばらつきが大きいと思いますので、参考です。
目に見えない費用は、結構大きいです。
斎場を決めた時点で、もう大方のお金が見えます。
割り切ったプランで勝負している斎場じゃないかぎり、安いプランはないです。
松・竹・梅の、梅の時点で、高いです。梅で良いです。
祭壇のグレードが上がるとか、棺が豪華になるとか、その程度です。
棺を良いものにするより、故人の好きだったものを棺の中に入れてあげるほうが、よっぽど良いように思います。
だいたい20人くらい来てくれると予定した場合ですが、 お弁当が無かったりすると少し気まずいので、だいたい+5個くらい頼んでいます。
つらつら書き
・【再掲】葬儀の費用はとても高いです。
宗派、呼ぶ人数にもよりますが、家族葬のつもりでも、
全体で100万円くらいかかってしまったりします。
喪主もこれからの人生を生きるために、お金が必要です。
見栄をはらず、なるべく、費用を増やさないようにした方が、良いです。
それを何回か経験したから、私の身近な人には、直葬にしてほしいと伝えてあります。
できれば、骨を黒潮の流れる場所に撒いて欲しいと伝えてあります。
何処かに埋もれてしまうより、海流に乗って太平洋の旅を、楽しみたいと思うから。
・香典はもらわない。
香典を貰うと、人手もいりますし、手間もかかります。
正直、そんな余裕は無かったので、何回か私の経験した中で、お香典は頂いていません。
お金の管理は、本当に大変です。払う費用の管理だけで、手一杯になります。
それに、サポートしてくれる人がいたり、お金に余裕が無い限り、香典返しはお金の面、フィジカル面で、かなりの負担になります。
香典を貰っても、費用は回収できません。基本、マイナスです。
・葬儀費用は、葬儀屋さんに払う費用の他にも、結構かかります。
本当に小さい家族葬で、お寺さんを呼ばないのであれば、
もっと安く済むかも知れません。
でも、親戚がいて、きちんと葬式をあげるべきだと言われた場合、もう親戚付き合いを断つくらいの意志がないと、なかなか、断れません。
特に、伝統が残るような、田舎では難しいです。
葬儀自体が安く済んだとしても、お弁当代、宗教に関する費用、その他細々としたお礼の費用が発生します。
これが、結構高いです。
来てくれる方の中に葬儀を経験している方がいれば、かなり頼りになります。不要なものや、不要なオプションを教えてくれるかもしれません。
・お弁当は安いもので大丈夫です。
とはいえ、一番安いものは、かなりしょぼいので(助六寿司とか)、だいたい1つ上のグレードのものを選ぶことが多いです。
このときの「安い」は、「比較的安い」であることに気をつけてください。2,000円くらいはします。
せめて美味しければマシですが、高い金をとる割に、あまり美味しくないところもあります。
経験者が居たら、そのアドバイスを聞きましょう。美味しい仕出し弁当のお店を教えてくれることがあります。
わりと、味は大切です。通夜から葬式まで、それしか、食べられません。
買いに出たり、食べに行く暇はありません。喪主の士気と、来てくれる方の機嫌にも関わります。
でも、最悪、体裁だけ整えておけば、それで十分です。
高いものをとるよりも、来てくれて、良くしてくれた人に御礼をするほうがずっとコスパが良いし、本当に必要な、良い関係を築くことができると思います。
二度と会いたくないような人にコストをかけても仕方ないです。実際、そういう人も来ます。
そういう人には、失礼のない程度に、必要最低限のことだけしておけばいいです。
あと、家族葬と言っても、実際には誰か想定していなかった人が来ることが多いので、少し多めに注文しておきます。
少し少ないかな、と思っても、会いに来られるだけの方も居るので、そこまで多くの量を頼む必要はないかな、と思っています。
呼ぶ時想定する人数+2〜5、くらいでしょうか。
家族で来られる方も居るので、その計算もしておきましょう。
・仏壇・祭壇の購入を勧められたら、断る。
だいたい高いし、でかいので、広い家でなければ置けません。
お骨は、自分の納得できるところに置いておけば良いです。
遺影と位牌、お骨が置ければ良いので。
使わない仏壇に閉じ込めておくよりも、小綺麗なところに置いて、お花を飾ってあげて、毎日挨拶してあげるほうが、ずっと喜ぶと思うのです。
もし欲しいのであれば、自分で買いに行ったほうが良いです。お洒落なデザインの現代仏壇もあります。
高いものなので、納得できるものを買ったほうが後悔が少ないです。
・事前にその人がどういう宗教を信じているか、どういう葬儀が良いかを聞いておく。
例えば仏教の場合だと、何処のお寺から人を呼ぶか、検討しなくてはなりません。
マイナーな宗派だったりすると、結構遠い所から呼んでこないといけなかったりします。
何処かの檀家さんであれば良いですが、そうでない場合、結構見つからなかったりします。
あと、あんまりガチガチの信仰で無かったり、自分がその宗教のコミュニティに所属していない、所属する意思がない限り、 そこまでお金を出す必要はないと思います。
でも、相手もプロでやっているものなので、呼んだ以上は、
最低限度のお金は必要です。
私のときは、「絶対、呼ぶな」と言っています。
そう言わない限り、きっと、呼んでしまう人も居るから。
・お寺さんに払う費用は高い
宗派によって、払う費用はバラバラなので、情報収集が必要です。
お寺さんに直接聞いても良いですが、はぐらかされることもあるので、最近お葬式をあげた人に聞くのが、本当は良いと思います。
・戒名代、あるいはお布施、御礼代。・御膳料(弁当代)・お車代(タクシー代)・初ニ・七日〜n日忌(百箇日までが多い?)
法要は、やりたい回数やれば良いです。信仰にもよります。
けれど、現実問題として、そう何回もできません。
お金のこともありますが、みんな、バラバラの場所で勤め人をやっている時代なので、そんな回数をしても、まず集まれません。
近い場所で住んで、集落のなかで、集団生活をしていた時代の儀式です。
尊重はするべきかもしれませんが、現実問題として無理があります。
個人的には、葬儀後の法要と、四十九日くらいをやっておけば良いかな、と思います。
・「宗教的な儀式にお金を出したくないけど、周囲からの圧があるのでやらなきゃ……でもつらい」という人向けの気持ちの切り替え方
「絶対やらねえ」という強い意思を持っていれば解決しますが、現実問題としては世間体が気になるし、やらなきゃいけない場合も多いと思います。
私自身は、科学技術と、時計の針を信仰しています。
これからもずっとそうあり続けるつもりですが、別に宗教を嫌っているわけではないし、自分の利益が脅かされない限り、排斥するつもりはありません。
それらが信仰されている理由はわかりますし、それが必要な人も居るのだろうと思います。
実際、お葬式のときの儀式を見たり、お経を聞いていると、少し気持ちが穏やかになる感じはします。
それでも、高いです。
けれど、私は、「あること」に、気付きました。
少なくとも、私はこう考えることで、納得できたし、リスペクトできました。
非日常的な、聴覚へ届くリズム。香の匂い。皆が同じものを見聞きする感覚。
一種の、トランス状態になる感覚を感じます。
私は、これらの儀式を 「音楽ライブ」だと思いました。
ライブハウスを借りて、アーティストを呼ぶ感覚。
当然、 プロのミュージシャンを呼ぶには、お金がかかります。
場合によっては、何組も呼ぶ必要があります。
そして、お経は音楽です。
これは、比喩でもなんでも無く、本当にそうです。
韻を踏んだり、パーカッションを鳴らしたり、場合によっては、観客にコールを求めることもあります。
完全に、ライブです。
お経は完全にラップですし、宗派によっては、4つ打ちのビートを鳴らすところもあります。
クラブ音楽が好きな人は、結構好きだと思います。本気で。
テクノ法要というものを創られた方が居ます。
それは、正当進化だと思います。
本質は、このトランス状態と、グルーブ感を共有することなんだと本気で思います。
みんなでお経を唱えるタイプのものもあります。
全員が一体となる、グルーブ感を感じるものもあります。
宗派によって、曲調、パーカッションが異なります。
ハイハット、スネア、キックが、それぞれ異なります。
私には、その名前はよくわかりませんが、 色んなパーカッションがあります。
木魚、金属の鉢、鉄琴、太鼓、シンバル、銅鑼、その他、沢山。
お経の内容も、古典的なもの、伝統的なもの、現代的な内容のもの。
クラシック、オールドスクール、J-POP。
多種多様です。
アーティストの他にも、パフォーマーを呼ぶ必要がある宗派もあります。
総合演出が、必要な宗派もあります。
総じて、結構高いですが、プロを呼んでいる以上、それなりの対価が必要です。
だから、家族にそういった負担をかけたくないときは、 事前に自分の意思で断っておかないとダメだな、と感じました。
「伝統だから、やったほうがいい」
「そういうものだから、やらないとおかしい」
という声に対抗するには、故人自体の意思表示が、一番効果的で、棘が立ちません。
・その他
棺の中には、燃えるものであれば、何かを入れることができます。
好きだったお酒などを、紙コップに入れたり、生前のお気に入りの服や、思い出の品なんかを入れることが多いです。
あと、思っているより、人は優しいことが多いです。
また、何か思いついたら、続きを書きますね。
次は、役所の手続きなど、でしょうか。